当ホームページは、次世代がん医療加速化研究事業(P-PROMOTE)の研究推進サポート機関が運営するホームページです。

P-PROMOTE 次世代がん医療加速化研究事業

SUPPORT研究推進サポート機関の
ご紹介

概要

P-PROMOTEでは、プログラムスーパーバイザー(PS)・プログラムオフィサー(PO)による研究進捗管理を機動的かつ円滑に支援するため、研究開発課題に対するサポートを行う支援機能(マネジメントユニット)および研究に必要な専門的技術を提供する支援機能(技術支援ユニット)を有する研究推進サポート機関が設置されています。PS・PO等の指示の下、マネジメントユニットは、各研究開発課題の進捗状況を整理するとともに、技術支援との連携、知的財産や研究倫理に対するコンサルティング等を通して、本事業の研究開発課題に対するサポートを行います。また技術支援ユニットは、最新の創薬技術を備え、分子標的の妥当性検証やケミカルバイオロジー評価、シーズ化合物の最適化・合成展開や薬効評価等の薬剤開発研究の支援を行うとともに、DDS(Drug Delivery System) 開発、遺伝子解析・プロテオーム解析・メタボローム解析等を希望する研究開発課題に対するコンサルティング支援等を行います。
研究推進サポート機関は、マネジメントユニットと技術支援ユニットが有機的に連携し、様々な分野のがん研究を推進される先生方を分野横断的に支援できるよう、サポート業務を行っています。

サポート内容

研究推進サポート機関は、マネジメントユニットと技術支援ユニットの2つのユニットで組織されており、各課題の進捗管理のサポートや、研究に必要な専門技術の提供による重層的な研究支援を行っています。

マネジメントユニット

マネジメントユニット
① 研究進捗の整理

PS・POによる研究代表者の進捗管理に必要なサポートとして、高いセキュリティレベルを担保したウェブサイト「P-PROMOTE文書管理Web」システムを整備し、研究領域ごとに研究開発課題の進捗状況の情報収集、整理を行っています。研究開発課題の進捗状況を定期的にPS・PO等に報告し、POが開催する進捗会議等に必要な資料作成、分析等に協力しています。併せて、技術支援の要望情報を集約し、技術支援マッチング会議を開催する等、PS・PO、技術支援ユニットと連携し、技術支援が円滑に実施されるようサポートしています。

② 知的財産コンサルテーション

研究成果の適切な特許化と企業等への導出に向けた支援を行っています。創薬研究を中心に、①で得られる研究進捗状況と連携した、戦略的な知的財産支援に係る下記の業務を行います。

  • 周辺特許調査
  • HTS-Trueヒット化合物同定の際の特許性の確認
  • 企業導出に向けた支援
③ 研究倫理コンサルテーション

各研究開発課題の研究計画書・同意文書の内容のコンサルティング等を実施し、研究開発課題に関するインフォームド・コンセントや倫理審査に関する研究倫理コンサルテーションを電子メール、面談等により実施しています。研究で得られるゲノム・エピゲノム解析を始めとしたデータ等の取扱いに関する諸外国のガイドラインについて情報収集し、本事業の方針策定及び改訂を支援し、多くの研究者が適正にデータを共有できる環境整備のサポートを行っています。また、研究倫理に関する最新の動向等について、研究開発代表者等を対象に研修会を実施しています。

④ その他のサポート

研究の進展に伴い臨床検体を用いた種々の検証を検討しているものの、様々な理由で容易に利用できない研究者のために、要望を把握し、臨床検体の提供や臨床とのマッチングを行う支援体制の構築を行います。研究推進サポート機関の参画機関で保有する臨床検体の共有だけでなく、必要に応じて、外部機関との連携も検討しています。また、市民や研究者に対して事業の研究成果等の情報を届けるために必要な業務、若手研究者の研究開発のための環境整備に必要な業務、その他PS・PO等の指示を踏まえて本事業の推進に必要な業務を行います。

技術支援ユニット

技術支援ユニット
① 分子標的候補の検証のための技術支援

標的としての妥当性を細胞レベル及び動物レベルで検証するための支援を行います。具体的には、多数のヒトがん細胞での発現解析、プロテオーム解析、メタボローム解析、さらには生物情報解析等から得られるプロファイル情報に基づいて、分子標的候補の発現や機能を制御した際の培養がん細胞レベルでの細胞増殖解析等を支援します。また、培養がん細胞をマウスへ移植したゼノグラフトモデル等を用いた動物レベルでの腫瘍増殖解析等を支援します。

② 標的のケミカルバイオロジー評価のための技術支援

がんのバイオロジーと標的分子の機能を反映する評価系を構築して、標的分子に作用する有用なケミカル・プローブを取得する支援を行います。また中分子を含む各種ライブラリを用いて同定したケミカル・プローブを活用し、標的分子が低分子・中分子化合物で制御可能であるか、またドラッガブルな標的であるか等の検証を支援します。

③ 抗体及び機能阻害ペプチド作製のための技術支援

分子標的候補の特性に基づき、標的の機能阻害活性を有する治療用抗体の作製に向け、抗原の調製、抗体作製、抗体の大量調製、抗体の武装化(ADC)のための支援、また、治療用ペプチドの作製のための支援やコンサルティングを行います。

④ 最適化・合成展開のための技術支援

研究者の有するケミカル・プローブ等の有望な創薬シーズ化合物に対して、X 線結晶構造解析やインシリコスクリーニングを活用した化合物の最適化を行い、さらに、その治療薬としての開発に向け、メディシナルケミストリー等のリード化合物の取得のための合成展開を支援します。

⑤ 創薬シーズ化合物の薬効評価のための技術支援

各種のヒトがん細胞を用い、シーズ化合物に対する感受性情報や細胞レベルでのシーズ化合物の標的への作用を確認する情報等を取得し、薬効評価や対象となるがん種の絞り込み等の支援を行います。また、有望な創薬シーズ化合物については、 ヒトがん細胞をマウスへ移植したゼノグラフトモデルやヒト腫瘍組織を移植したゼノグラフト(PDX)モデル等を用いた動物レベルでの薬効評価等を行い、併せてPOCの確認のための支援を行います。

⑥ がん創薬シーズの動態イメージング・DDS化のための技術支援

有望な各種創薬シーズ(低分子、抗体、核酸医薬)に対して、ヒトでの動態予測に有用なツールを作製して、PET等のイメージング技術を用いた腫瘍への集積性等を評価する支援や、DDS等を用いた腫瘍への集積性の向上のための支援を行います。PET支援では、がん創薬シーズに適した核種を標識し、物理化学的、生物学的性質の同等性を評価するとともに、担がんモデル動物等に投与してPET試験・画像解析支援、薬物動態解析支援を行います。DDS支援では、各種シーズに適したDDSを選定し調製するとともに、培養がん細胞に対する増殖抑制効果や担がんモデルマウスを用いた体内動態評価を行い、DDSの有用性を検証します。これらを通じて、非臨床試験と臨床試験のギャップを埋め、腫瘍への選択的な集積を実現することで、臨床開発の成功率上昇を目指した支援を行います。

⑦ 単一細胞マルチオミクス解析のための技術支援

創薬シーズの臨床開発への導出を加速するため、がん組織やオルガノイドより細胞を一つ一つ分離し、遺伝子変異や発現等の解析や、エピゲノム解析、さらには生物情報解析等を用い、単一細胞レベルでの解析に基づくより精緻な標的分子等の情報を取得するための支援を行います。

⑧ バイオリソースを活用した支援

研究者の有する標的分子や創薬シーズ、バイオマーカーシーズ等の臨床的有用性の検討に必要な、患者由来腫瘍検体(凍結・FFPE・オルガノイド)等のバイオリソースを活用した支援を行います。遺伝子変異や標的分子の発現等の解析、生物情報解析など、研究者が入手困難な臨床情報の紐づいた腫瘍検体等による解析を通じて、標的分子等の情報取得を支援し、創薬・診断シーズの臨床開発への展開の加速化をサポートします。

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